Vol.28
CITROEN AX
1.4 TRS

Loving the Classics > Vol.28 シトロエン AX 1.4TRS

パリジェンヌにも愛された、
ベーシックなフレンチカジュアル

コラム

シトロエンAX 1.4TRS

フライングで手に入れた初めてのクルマ

名車にまつわるオーナーの想いや素敵な繋がりを中心に紹介するコラム「LOVING THE CLASSICS」。第28回目は、1988年型シトロエン AX TRSをご紹介します。燃費性能やコストパフォーマンスが次第に求められ始めた80年代後半のフランス車社会。シトロエンのコンパクトクラスとして位置付けられたAXは、デザインの独創性が残るハッチバックといった便利さと、小気味良く扱いやすい1,100ccのエンジンで、ヨーロッパ各国で愛されました。

小学生の頃には、街中を走るすべてのクルマの名前を言えるくらい、クルマ大好き少年だったオーナーの廣瀬さん。父親が乗り継いでいたというシトロエンBXやXMで、いろんな場所に連れて行ってもらった思い出も多く、知らず知らずのうちにシトロエンのクルマに興味を惹かれていったそうです。 そんな廣瀬少年も高校3年生になり、いよいよ運転免許が取れる18歳の誕生日が近づいた頃、ヨーロッパ車を専門とするカーショップを営む叔父に、初めて乗るクルマを何にしようか相談していたところ、ちょうど良い車があると勧められたのがこのAX。 「とにかく早く、自分のクルマを持つことが夢だった」という廣瀬少年は、18歳の誕生日が待ちきれず、免許取得の数ヶ月前にこのAXを購入。憧れの愛車を買うために高校の3年間ガソリンスタンドのアルバイトで貯めた資金を全て費やし、免許を取得したその日の試験場の帰りに、待望のAXを引き取りに行ったのでした。

操る楽しみ、触る楽しみ

購入時すでに製造から18年を過ぎていたAXは、程度が良かったものの経年劣化した部品の交換や修理が必要なクルマ。自動車整備士を目指す専門学校に通う傍ら、アルバイトでお金を貯めてパーツや工具を買い揃え、できる限り自らの手でオーバーホールやチューニングを施してきたそうです。 自分でメンテナンスするにつれて、 AXを操る楽しみはさらに膨らみ、サーキットでの走行会などのイベントにも参加。 廣瀬さんとAXはお互いを“相棒”として、ジムカーナ競技では優勝という好成績も収めてきたのでした。

  • photo_3
  • photo_4
  • photo_5

三つ子の魂、百まで

そして購入から12年経ち、結婚後、今はまだ幼い双子のお子さんの育児真っ最中。AXをメンテナンスするためのガレージも新築し、大切に維持しつつも「以前のように、ひとりで乗り回す機会も少なってしまいました」と語る廣瀬さん。それでも年に一度、フランス車が全国から集まるイベントには往復600kmの道のりを、奥様と2人のお子さんを乗せて参加するのだから、クルマ大好き少年の魂は衰えを見せません。「家族でAXに乗る」という、新たな楽しみ方に変わってきたようです。 「子供が大きくなった時には乗ってくれるか判りませんが…」と笑顔で子供たちをAXに乗せる姿に、幼少の頃廣瀬さんが父親に同じようにしてもらった姿が目に浮かぶようでした。

  • photo_6
  • photo_7
  • photo_8

取材・文・写真 : 脇本孝彦

TOYO TIRES - Japan Facebookページに『いいね!』
すると、最新の記事をウォールで読めます

CITROEN AX 1.4TRS

シトロエンのコンパクトカークラスであるVisa(ヴィザ)の後継モデルとして1988年から本国での販売を開始。1000ccから1400ccまで3種類のエンジン設定の中、ミッションは5速マニュアルミッションのみという組み合わせの中、日本には1400ccエンジンを搭載したモデルが正規輸入された。ツインキャブで85馬力を誇るGTや、GTIといったスポーツグレードは3ドアの設定のみ、ベーシックモデルのTRSでは5ドアと3ドアの2種類のボディが用意された。

ページトップへ