VOL.17
LANCIA
FULVIA 1.3HF

Loving the Classics > VOL.17 ランチア フルヴィア クーペ 1.3HF

ランチアが送り出した
最後の純血

コラム

ランチア フルヴィア クーペ 1.3HF

27年間を共に歩む、人生のクルマ

名車にまつわるオーナーの想いや素敵な繋がりを中心に紹介するコラム「LOVING THE CLASSICS」。第17回目は、1968年型ランチア フルヴィア クーペ 1.3HFをご紹介します。イタリアの自動車メーカーであるランチアが、1963年から76年まで製造、販売した小型車で、1600HFモデルはラリーで大活躍し、1972年にはWRCのチャンピオンカーとなりました。

和歌山市内で、インテリア関係の会社を経営される西口さんが,初めてランチア フルヴィアを目にしたのは、1985年から神戸で開催されていた神戸モンテミリアでした。当時、アウトビアンキ A112 アバルト乗る西口さんは、神戸モンテミリアの出場車であるランチア フルヴィア クーペ 1.6HFを目にして、美しいデザインに魅了されたといいます。そこから西口さんのフルヴィア探しが始まりました。折しもバブル真っ盛りの頃です。

横浜で運命の出会い

今のように情報が少ない27年前、希少なランチア フルヴィアを探すのは、かなり難しかったそうです。そんなクルマ探しを業者に頼んでいたところ、横浜にいいクルマがあるということで見に行ったクルマが、現在も生活を共にする、この赤いランチア フルヴィアでした。駅前に駐まっていたこのクルマを見た途端に舞い上がってしまい、すぐに購入する契約をしたのは、今も良く覚えているそうです。思えばそれが、西口さんの長い苦労の始まりでした。買った直後から、あちこちが故障の連続。スペシャルショップに見てもらったところ、こんな程度の良くないクルマは、早く返した方がよいとまで言われたそうです。それでも乗り続けた西口さんの、フルヴィアへの愛情は計り知れません。当時はこのフルヴィア1台で生活をしていた西口さん、仕事から奥様の買い物まで、すべてこのフルヴィアでこなしていたそうです。クルマが壊れても文句を言わず、ご自分も普通にフルヴィアを運転される奥様がいたからこそ、今もフルヴィアとの生活が続いているのかなと、苦笑されていました。

ライフスタイル=デザイン=フルヴィア

最後に西口さんへフルヴィアの好きなところを伺ったところ、すぐにデザインという答えが返ってきました。やっぱりお仕事柄、家具もクルマも、そして生活を取り巻く全てにおいて、デザインに興味があって,デザインというものが大好きなんですと語る西口さん。愛車という以前に、ご自分のライフスタイルの中にあるべきクルマが、27年間を共にする、このランチア フルヴィアなんでしょう。

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取材・文・写真 : 平間裕司( Style Wiseman )

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LANCIA FULVIA 1.3HF

ランチア フルヴィアは、当時の大衆車アッピアの後継車として企画され小型車である。まずセダンが登場したあと、自社デザインのクーペ、ザガート・デザインによるスポルトが追加され、合計3種類のボディ・バリエーションとして販売された。狭角V4レイアウトのDOHCという高度なメカニズムを持ち、1600HFはラリーでの活躍でも知られる。1972年にはWRCのチャンピオンカーとなった。後年ランチアがフィアットの傘下に入る以前では、最後に設計された純粋なランチアとなった。

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