コンプライアンス

企業行動憲章と行動基準の浸透

当社グループは、誠実に事業活動を行うためのグループ各社共通の行動原則として「東洋ゴムグループ企業行動憲章」を、そして役員・従業員一人ひとりが企業行動憲章を実践するための行動基準として「東洋ゴムグループ行動基準」を定めています。2016年度は、行動基準の具体的な手引書である「行動基準ハンドブック」を見直し、多様化する社会からの要請に応えていくために必要な項目を追加して第4版として発行しました。これを国内のグループ会社を含む全ての役員・従業員に配布し、それぞれの職場で読み合わせを行って、コンプライアンスの最新事例等についての理解を深めました。さらに、海外拠点向けに英語・中国語をはじめとする多言語化を行い、グループ全体への浸透を図っています。

行動基準ハンドブック(第4版)

行動基準ハンドブック第4版(左から日本語版、英語版、中国語版)

コンプライアンス推進体制

当社グループのコンプライアンスの推進に関する協議・検討機関として、専門委員会の一つにコンプライアンス委員会を設置するとともに、2015年度にコンプライアンスオフィサー制度を導入し、チーフコンプライアンスオフィサー(CCO)、コンプライアンスオフィサー(CO)およびコンプライアンスリーダー(CL)を主体としてコンプライアンスの推進を図っています。

CCOは当社グループ全体、COはその統括部門におけるコンプライアンスに関する事項について、調査権、指示命令権(業務・出荷の停止等を含む)および提案権を有しており、コンプライアンス事案の発生時にはCCOが外部専門機関へ報告・相談する体制も整えています。CLは、COを補佐して各職場でさまざまな活動を推進する一方、コンプライアンス事案を認識・把握した場合には、部門長およびCOへ報告するとともに、事案内容によっては対応を行うことが求められています。

2017年度からは、COを増員し、担当部門の推進状況をよりきめ細かく把握して、的確な指示ができる体制を整備しました。また、CLを対象とした研修を実施することで、CLが主体的に職場内でのコンプライアンスディスカッションを実施するなど、活動を活性化しています。

本社でのコンプライアンス研修1

本社でのコンプライアンス研修2

本社でのコンプライアンス研修

コンプライアンス推進体制図

コンプライアンス体制図

グループ各社でのコンプライアンス規程の制定

当社では、2016年2月にコンプライアンス規程を制定し、役職員のコンプライアンスに関する責務やコンプライアンス事案発生時の報告体制等を明確にしました。これをベースとして、同年10月には国内外の主要グループ会社においてもコンプライアンス規程を整備しました。

今後も、グループ各社でコンプライアンス規程の周知徹底を図り、コンプライアンス推進体制が正しく機能するように取り組んでいきます。

コンプライアンス研修・教育の強化

新入社員から管理職までの各階層別研修では、各階層で求められる一人ひとりの意識と感度の向上を図るため、事例研究やグループ討議を中心にコンプライアンス教育を実施しています。

また、生産現場においては、これまで安全・品質をテーマに行っていた小集団活動に、コンプライアンスをテーマの一つとして織り込むなど、職場に適した方法で効果的な教育が行われています。

さらに、eラーニングプログラムを多言語化して、国内外のグループ会社に提供し、グローバルで従業員へのコンプライアンス意識の浸透を図っています。

職場での少人数による討議1

職場での少人数による討議2

職場での少人数による討議(小集団活動)

コンプライアンス強化月間の取り組み

コンプライアンス講演会コンプライアンス講演会

2008年度より毎年11月を「コンプライアンス強化月間」と定め、当社グループ全体でさまざまな啓発活動に取り組んでいます。2016年度は、経営層が事業所を訪問して従業員とディスカッションを行うなどコミュニケーション活動に重点を置くとともに、2014年度に続いてのコンプライアンス意識調査を実施しました。

意識調査は国内のグループ従業員および海外駐在員を対象に行い、2014年度からの変化を定点観測しました。日頃のコンプライアンスの取り組みや強化月間の活動に対する従業員の意識や評価を分析し、今後の取り組みの検討に活かしていきます。

2016年度コンプライアンス強化月間の主な取り組み

  • 経営層による事業所訪問ディスカッションと従業員へのコンプライアンスメッセージの発信
  • コンプライアンス意識調査の実施
  • 社外弁護士によるコンプライアンス講演会の開催(本社)、DVD化により各拠点に展開
  • グループ従業員によるコンプライアンス標語作成とポスターでの掲示
  • 行動基準ハンドブックの読み合わせと誓約書の提出

Topics
2016年度コンプライアンス意識調査結果 回答率…90.4%(2014年度 90.9%)

  1. コンプライアンスの推進活動の実施
    この1年間にコンプライアンス意識向上の取り組みが1回以上行われた 88.2%(2014年度 85.2%)
  2. コンプライアンスの認知・理解
    コンプライアンスの意味について知っている 83.2%(2014年度 74.3%)
    ※東洋ゴムグループのコンプライアンス:単に法令遵守ではなく、法令や社内ルールを守り、高い倫理意識を持って行動する
  3. コンプライアンスの体質化
    自身が業務を遂行するにあたって、コンプライアンスを意識している 92.0%(2014年度 87.1%)

コンプライアンス・リーガル本部コンプライアンス推進部田中 寛コンプライアンス・リーガル本部
コンプライアンス推進部
田中 寛

担当者コメント

2014年度の調査時に比べ、社内コンプライアンス意識が向上しましたが、各設問の回答内容に役職間でギャップがあり、そのギャップを埋めていくことが今後の課題と感じました。今後も研修内容の見直しや、行動基準ハンドブック改訂の際にはよりわかりやすい表現へ変更するなど、全従業員のコンプライアンス意識の向上を目指します。

内部通報制度の運用

2006年度から内部通報制度を運用しています。2015年度から導入したコンプライアンスオフィサー制度では、従業員がコンプライアンス事案を認識・把握した場合には、上長、コンプライアンスリーダーまたはコンプライアンスオフィサーに報告することが求められていますが、その報告ができない場合には、内部通報の利用を推奨しています。この二つの制度により、コンプライアンス違反行為の未然防止と早期発見に役立てています。通報窓口として「ホットライン相談窓口」を社内外に設置しており、従業員のみならず、お取引先さまも利用することが可能で、匿名による通報にも対応しています。

「ホットライン相談窓口」は携帯カードの配布やポスターの掲示などを通じて活用促進を呼び掛けてきた効果もあって、通報件数は近年増加傾向にあり、いずれも適切に対処しています。

内部通報のフロー

内部通報のフロー図

独占禁止法遵守の取り組み

当社は、2013年の米国独占禁止法違反を教訓として、各国の競争法関連法令の遵守を徹底するために、当社グループを対象とした遵守体制・制度の構築、教育・啓発活動等を推進しています。具体的には、「カルテル防止規定」にもとづき、営業担当者を対象に、競合他社との接触に係る事前申請書、事後報告書及び除外申請書の提出および独占禁止法遵守に関する誓約書の提出を義務づけています。また、独占禁止法遵守相談窓口の設置、監査部門によるカルテル監査、関係者に対する研修(eラーニングを含む)等を実施するなど、積極的に法令遵守のための取り組みを行っています。

贈収賄防止の取り組み

「贈収賄防止規定」説明会「贈収賄防止規定」説明会

近年、世界各国で贈賄防止規制が強化されています。当社グループでは、公務員および一部の国における民間企業に対する贈収賄行為への関与を防止するため、国内外の当社グループの従業員を対象に教育・啓発活動を実施しています。2016年度は日本、マレーシア、タイ、および中国において、それぞれの国に所在する法律事務所の弁護士を講師に招き、贈収賄防止セミナーを開催しました。

事業のグローバル展開が加速するなか、当社グループが贈収賄問題に関与することがないように、従業員への教育・啓発活動を強化していきます。

知的財産の尊重と活用

知的財産の保護と管理は、知的財産部が担っています。
技術開発の段階においては、先行調査を十分に行い、他者の権利を尊重しています。その上で、新たに開発した独自の技術は、発明報奨制度も活用して出願・権利化を推進することで、自社の技術やデザインを保護しながら、積極的に製品に活かし、ブランド価値の向上に努めています。
また、階層別・職種別研修を通じて、知的財産の重要性を啓発しています。

免震ゴム/防振ゴム問題への対応について

CSRの取り組み